TONG POO 東風という名前のふんどしを作っています。
ふんどしは伝統的な日本の下着ですけど、着けてみたことがある方ってほとんどいないんじゃないかなって思います。
ふんどしがその他の下着と決定的に違う点は大きく2点あります。
一点はゴムが入っていないのでウエストやそけい部(足の付け根)の血流を妨げることがないということです。ゴム入りのアンダーウェアは体にフィットする分、お腹周りの筋肉や血管を圧迫してカラダにストレスを与えています。
ふんどしは紐で調整するという一手間がありますが、男女問わず、オールジェンダーで幅広い体型の方(TONG POOのふんどしはウエスト100㎝までの方に合わせて作っています)のカラダをやさしく包み込みます。
自分自身にフィットしたサイズを調整出来ることによって、心身が解放され、本来の体の機能がきちんと働くようになります。
もう一点は、人間本来の自然な呼吸が出来るようになるということです。
人の身体は呼吸によって、新しい空気を吸い込み酸素を取り入れていますが、お腹の筋肉を動かして深く呼吸をする腹式呼吸
によって取り入れた酸素は、体の隅々まで行き届きます。
腹式呼吸をすることによって、自律神経が整ったり、基礎代謝が上がったりするメリットがあると言われています。
ふんどしの紐を締める位置は自由に変えることができますが、私たちがお勧めしているのはおへそから9センチくらい下のいわゆる「丹田」と呼ばれるあたりです。
丹田あたりで締める事によって、骨で覆われていないお腹の筋肉や腸が自然な活動を出来るので、結果的にその人その人に合った呼吸のリズムが整うようになります。
呼吸のリズムも、自然のリズムも循環しています。循環には、必ず二つの極があります。
女と男、陰と陽、N極とS極、北極と南極、朝と夜など‥
たとえば家の中の換気の際は、玄関を開けるだけでなく、反対側の窓もあけることで、風が通り、空気の循環が起こります。
呼吸も同じで、頭部の鼻口だけを開くのではなくて、腹部の子宮・大腸・膀胱も解放してあげる。
そうすることによって、頭と腹の二極が循環し、呼吸による身体全体の血行や気の流れがよくなります。
素材に関してはインドで生産されたコットンを使用しています。
男女ともに下着で覆われた部分は非常に蒸れやすいのですが、インドコットンは非常に通気性が良い天然素材の一つで季節を問わずに快適に過ごせる素材です。
また、ラベルや縫製糸などもコットンを使用して、肌にあたるストレスがなるべく減らせるようにしています。
「セルフケア」という言葉が浸透しています。
医療機関や専門家など他者からの援助を受けずに、自分自身で行う健康維持や病気予防のための心身のケアのことを指します。
現代社会において、医学の発展が目覚ましいにも関わらず、原因不明の不調に悩む人が増え続けていますよね。
病気未満の不調が、日々の暮らしの見直し(食生活や適度な運動など)で改善されるケースは数え切れないほどあるそうです。
現代社会では過去のものになってしまった感のあるふんどしですが、自然な呼吸をしたいという身体の生理的な欲求にTONG POOのふんどしは応えてくれるのではないかなと感じています。
最初は体のラインに沿っていないので違和感を感じることがあるかもしれませんが、すぐにその違和感が身体を締め付けない心地よさに変わってくると思います。
慣れない間は寝る時だけ着用するのも良いかもしれません。
下着をつけるというあたりまえの私たちの営み。
そのあたりまえのことにきちんと向き合う事によって、私たちの身体は大きく変化していくんじゃないかって思っています。